晴耕雨読

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忘れてしまうから残す

映画ホットギミックガールミーツボーイは恋とかいうよくわからんものをちゃんとよくわからんまま描いててくれてて良いなと思った話(ネタバレは多分ない)

7月4日木曜日、バ先の友人の横浜案内を終えてフラッと観に行ったのはちょこっと前から気になっていた『ホットギミック ガールミーツボーイ』という映画。俳優の清水尋也くんが前から好きでこの映画も彼が出ているらしい、ということで気になってたんだと思う。時間もちょうど良かったということで、レディースデーでも映画の日でもなんでもないこの日、一般料金の1800円を窓口で支払って前から三列目のど真ん中を陣取り、スクリーンを見上げた。最近攻めて結構前の座席をとることが多いんだけど、いつも「うわめっちゃいい席。全然見上げる感じがむしろ最高…」と思ってるので個人的には前から三列目がパーフェクトプレイス。

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結論から言うと「10代の恋、上手く表しすぎやろやべえなこの映画…」って感じだった。とにかくやべえ。やばすぎる。これだけは声高々に言っておきたいのだけれど別にわたしは10代に青春を謳歌できたクチではなくて(むしろゼロだったんですが)、それでも、ああそうなんだろうなウンウンって納得させられてしまった。10代の、あの不安定で複雑でわけのわからない、この先に見えない不安とか希望とかなにもかもをとっぱらってでも好きな人とただひたすらに一緒にいたいだけとかいう淡い、甘酸っぱい、ようで終わりが見えてしまっているどうしようもなく切ない気持ち、そういうのをこの映画からめちゃくちゃ感じることができた。


主人公ははっきり言って半分よりちょっと超えた辺りまではなかなかに腹が立つというか、ナンデ!?って感じのキャラクターなのだけれど、それがまあ、乃木坂ちゃん、上手い。上手い、というか、キャスティングがもはや最高なのでは、というか、彼女だからこそこの映画は成り立ったんだろうな、と思ってしまうくらいに良い女優さんだった(ビジュアルも声も仕草も何もかも含めて)。お名前をちょっと検索させていただくと乃木坂46堀未央奈さん、だそう。Twitterでいろいろ見てみても「ヒエ~そんなこったろうと思ってたけど予想以上にべっぴんさんやないけ~~~!」という感じでこりゃ前情報なしで見に行ったのがよかったんだなと。乃木坂での堀未央奈さんの立ち位置は知らないし別に今も知らなくてもいいかなと思ってしまうくらいには、スクリーンの中の、ホットギミックガールミーツボーイのスクリーンの中で主人公を演じる彼女がとにかくとても良かった。素朴で、どこにでもいる高校生で、「自分に自信がなさすぎる」役どころがうまかった。同じ女としてムカつきそうなところを、なんかどこか憎めない感じ。そのうま~い具合のラインに彼女は居て、なんかそこが良かったな。つまりは可愛かったって言うことなのかもしれないけれど。そうね、ボブ女子はいいね(可愛かったんやんけ!)。


お目当ての清水尋也くんはもう言わずもがな良かったよ…。成績優秀なのに恋には不器用。その不器用さがとてつもなく高校生っぽくて、まさに10代!って感じでよかった。ちょっとボサッとさせた長髪の、それにプラスのメガネというビジュアルもとにかくとにかくいい。ガリ勉ではなく『秀才』なんだぞ感が清水尋也くんのその飄々とした姿や表情からもう滲み出ていて、(ウワーめっちゃいいなモテるわ影でモテちゃうタイプの頭いいタイプだ……)とか思ったりもしたし。好きな子に不器用な感じもめちゃくちゃ上手かったな…… こういう立ち位置に清水尋也くんを持ってきてくれたキャスティング担当の方に感謝。こういう清水尋也くんが見たかったんですほんとに。よかった。めちゃくちゃよかった。セリフの言い方もね、なんか、素っぽくてよかったんだよな。


他にもちょっとビビッと来そうになって(あぶねえあぶねえ、これ以上推しを増やすわけにはいかねえ…)と思わず無理やり制御しなくちゃいけなくなるくらいフッワフワな雰囲気がめちゃくちゃ良かった主人公の幼なじみて人気モデル役の男の子(ご存知佐野勇斗くん所属のM!LKの同じメンバーの子だと知ってびっくり)とか、ア~こりゃまたキャスティングがいいわ… ちょっとダークめなお兄ちゃん役が似合いすぎるわ…
似合うなこういう役…という感じだった間宮祥太朗さんらもめちゃくちゃよかった。吉岡里帆さんもチマッと出ていてこれがまいい味をさあ。「さすがかよ~~!!噛みつきあと残してくるな~!そしてその髪型かわいいなあもう!!」とこれを書きながら『パラレルワールドラブストーリー』も時間が空いたら見に行こうかなと思いつく。


いろいろまだまだ言い足りないこともあるしまだパンフレットを熟読していないので読み次第追記してしまうかもしれないけれど、映像の作り方とか映し方とか魅せ方云々からも、全て『10代の恋』を全力で作り出してる感を感じられてわたしは大好きでした。というか大好きだな、最近見た映画の中で結構ピカイチです。大好きだ、この映画。

全部の喜怒哀楽が詰め込まれていて、わけわかんないのが、そのまま、わかわかんなくて良かった。わけわかんないのが、ほんとに良かった。わけわかんないのに、良かった。こわけわからんやんけ!とツッコんでもそれはそれでいいと思う。でもわけのわからないまま、彼女たちも大人になっていってほしい。恋がしたいとかそういうことは微塵も思わなかったけどそんなことは考えたりしていた。帰りはそのわけのわからない感情のまま、今大好きな感エロをやっぱり聞いて帰りました。夜は涼しくていいね。


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